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2026.01.19(月)
【イベントレポート】つくばエキスポセンター
「筑波宇宙センター所長の推し、お見せします。」
『JAXA地球観測データ利用30年』特集の第10弾は、2025年12月20日から2026年1月7日まで、つくばエキスポセンターで開催された特別イベント「筑波宇宙センター所長の推し、お見せします。」の様子をお届けします。
つくばエキスポセンター
つくばエキスポセンターはJAXAの筑波宇宙センターと同じく茨城県つくば市にある施設で、1985年に開催された「国際科学技術博覧会(科学万博-つくば’85)」が開催された際に、科学技術の研究開発の現状などを紹介する施設として作られました。博覧会終了後に最新の科学技術や身近な科学などに親しんでもらうことを目的に科学館として再オープンした施設です。

今回はつくばエキスポセンターで「筑波宇宙センター所長の推し、お見せします。」ということで、第一宇宙技術部門 部門長であり、筑波宇宙センター所長でもある瀧口 太(たきぐち ふとし)理事の推しである地球観測衛星についてのパネルや模型の展示と共に、地球を見守る地球観測衛星や衛星画像について、そして、将来の月探査で活躍する有人与圧ローバーについてトークイベントを開催いたしました。
好きな地球観測衛星に投票しちゃおう!

特別展示では、JAXA職員による熱いアピールと共に、来場者の皆様に好きな衛星に投票していただきました。 投票の理由は様々、お聞きした理由の一部をご紹介します。
水循環変動観測衛星「しずく」(GCOM-W)
・「しずく」という名前がかわいい!
⇒「しずく」は一般公募でつけられた愛称です。 一滴の「しずく」が雨となり、海へ流れ、水蒸気になり、さらには氷へと姿を変える、その循環を観測するというミッションの内容を表すとともに、一滴一滴を大切に観測してほしいという皆様の期待を込めて「しずく」と名付けられました。
陸域観測技術衛星2号「だいち2号」(ALOS-2)・先進レーダ衛星「だいち4号」(ALOS-4)
・日本は災害が多いけれど、災害状況をいち早く調べてくれる
・数センチの地殻変動をみることができる
・火山の噴火の予兆が見えるのがすごい
⇒「だいち2号」と「だいち4号」はLバンド合成開口レーダ(SAR)によって地表がどれだけ動いたかを計測し、地震の際にどのように地面が動いたのかを把握したり、火山が膨らんだり、縮む様子を観測することで、火山活動が活発になっていないかなどをモニタリングすることができます。
参考:能登半島地震とだいち2号が捉えた大地の変化 ~衛星技術と災害対応~
人工衛星から火山の動きを監視 ~だいちによる火山モニタリング~
温室効果ガス・水循環観測技術衛星「いぶきGW」(GOSAT-GW)
・二つの役割があって、高機能で凄い
⇒「いぶきGW」は海面水温など水循環に関する観測を行う「高性能マイクロ波放射計:AMSR」と温室効果ガスを観測する「温室効果ガス観測センサ:TANSO」が同時搭載されたハイブリッド衛星です。それぞれのセンサの初期観測画像も公開され、2025年10月9日に定常運用へ移行し、これからの活躍が期待されます。
参考:「いぶきGW」(GOSAT-GW)搭載 高性能マイクロ波放射計3(AMSR3)の初期観測結果
「いぶきGW」(GOSAT-GW)搭載 温室効果ガス観測センサ3型(TANSO-3)の初観測結果
全球降水観測計画/二周波降水レーダ「GPM/DPR」
・衛星の形がカッコいい!
⇒両腕を広げたような左右対称の衛星が多いなか、太陽電池パドルが左右非対称に設置された独特の形をしていますよね。「GPM」は「太陽非同期軌道」という軌道を飛んで、地上から見ると、色々な時刻に飛んで様々な時刻の「雨」を観測しています。この「太陽非同期軌道」は衛星と太陽の位置が一定ではないため、その条件でも効率よく発電できるよう、太陽電池パドルが左右非対称の形に設計されています。
トークイベント「地球を見守る人工衛星のお話」

(右下)トークイベント参加証
トークイベントでは、JAXA職員が地球を見守る地球観測衛星についてお話ししました。『ふしぎ!雲と雨とうちゅうの話』と身近な雲や雨を題材にしたコーナーでは雲ができる仕組みについてペットボトルを使って実験しました。ペットボトルの中に白い雲が現れると、参加者の方からは歓声が上がっていました。また、『地球をみまもるヒーロー「地球観測衛星」!』と題したコーナーでは、生物が豊かな地球を持続的に守っていくために、地球観測衛星がどのような活躍をしているのかを紹介しました。来場者の方にクイズ参加を通して、地球観測衛星について知っていただくことができました。そして、『ちきゅう から おひっこし けいかく!?』と地球以外の惑星に居住可能かを題材にしたコーナーでは地球と他の惑星の比較と地球観測衛星の役割について紹介しました。ワークショップでは参加者に月に居住するとどんな物が必要になるか思い思いに描いてもらいました。あなたなら、月にどんな物が必要になると思いますか?

月を走る!有人与圧ローバー

地球観測衛星だけでなく他にも、「筑波宇宙センター所長の推し」ということで、12月26日には特別開催イベント「月を走る!有人与圧ローバーの運転を体験しよう!」を開催しました。たくさんの、お子さんからお父さんお母さんまで、将来の月探査で活躍するローバーの操縦体験をして頂くことができました。
また、『月を走る!有人与圧ローバーってなぁに?』と題したトークイベントでは再び人類の月着陸を目指すアルテミス計画や将来の月探査で活躍が期待される有人与圧ローバーの特徴などを紹介しました。
「もも1号」も展示されていました

つくばエキスポセンターのエントランスホールには海洋観測衛星「もも1号」(MOS-1)が展示されています。以前、地球の水を見る「AMSRシリーズ」~1.5秒間に1回転する「高性能マイクロ波放射計」~ の記事でも触れましたが、「もも1号」は、JAXAの地球観測データの利用が始まった1995年に運用されていた衛星で、日本初の地球観測衛星です。
「しずく」や「いぶきGW」に搭載されている高性能マイクロ波放射計(AMSR)の前進となるマイクロ波放射計(MSR)が搭載されていました。さらに、可視近赤外放射計(MESSR)や可視熱赤外放射計(VTIR)といった技術も、その後の「ふよう1号」(JERS-1)や、「みどり」(ADEOS)へと引き継がれています。「日本独自の地球観測システムを切り開いた」として2025年4月に日本航空宇宙学会から”航空宇宙技術遺産”として認定されました。
今回の「筑波宇宙センター所長の推し、お見せします。」イベントは終了しておりますが、つくばエキスポセンターでは引き続き「もも1号」が展示されておりますので、お立ち寄りの際は見てみてください。
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