イベント

2025.11.28(金)

【イベントレポート】JAXA筑波宇宙センター 特別公開2025

『JAXA地球観測データ利用30年』特集の第8弾は、2025年11月8日にJAXA筑波宇宙センターで開催された「筑波宇宙センター特別公開2025」の人工衛星の開発・運用を担う第一宇宙技術部門の企画を中心にイベントの様子をご紹介いたします。当日はお天気にも恵まれ、6551名と大変多くの方にご来場いただきました。

EarthCAREデザインこいのぼりと総合開発推進棟

地球観測データ利用30年 〜みんなの推し衛星画像に投票しよう!〜

『JAXA地球観測データ利用30年』を記念した企画では、現在宇宙で活躍中の9機の地球観測衛星の10個のセンサで観測したデータから作成した10枚の画像をJAXA担当者の推しポイント解説と共にご覧いただき、来場の皆さんからご自分の推し画像に応援メッセージをいただきました。

みんなの推し衛星画像に投票しよう!の応援メッセージの数々

16年間も活躍している「いぶき」に「えらい!これからもがんばって~!」といった応援メッセージや、先日、初観測画像を公開したばかりの「いぶきGW」に「初観測おめでとう」といったお祝いの言葉など、10センサあわせて1038件もの応援メッセージが寄せられました。ここではそのうちのごく一部をご紹介しておりますが、いただいたすべてのメッセージはイベント終了後に各衛星担当者にも共有しました。

沢山のうれしい出会いと再会

ご来場者の皆様

ご来場頂いた方の中には2017年に行われた気候変動観測衛星「GCOM-C」の「愛称」募集に応募し、「しきさい」という愛称の名付け親の一人となった方も来場されていました。もちろん推し画像は「しきさい」のもので、ご家族で応援してくれました。

うれしい再会もありました。9月に大阪・関西万博でJAXA第一宇宙技術部門と宇宙科学研究所が行った「知り、理解し、予測し、行動する -宇宙のデータでひらく未来社会-」のイベントにご参加いただき、当日とても熱心に観測データを見てくださった方が、関西から足を運んで、応援メッセージを寄せてくださいました。

そして、8月に沖縄美ら海水族館とコラボした「深海と宇宙-2つのフロンティアー」のイベントにご参加いただき、インタビューにご協力いただいた方にも沖縄からご参加いただきました。大西宇宙飛行士の講演も聞けたそうで、特別公開を楽しんでいただけたようです。

また、「2024年衛星画像を使った自由研究の募集」でインタビュー企画にご参加いただいた方にも、ご来場いただき、企画を担当していた担当者にお声がけいただきました。約一年ぶりの再会はとても嬉しいものでした。

こうして、新しい出会いだけでなく、過去のイベントなどでお話しさせていただいた方々にお声がけいただけて、担当者達も大変励みになります。皆様もイベントの際はJAXA職員とお話ししてみてください。

プロジェクトマネージャたちにも会える特別公開

子供達に答えを聞かれる小島寧 前プロジェクトマネージャ、謎解きのヒントをパネルから熱心に読み解く挑戦者

2025年6月29日に打ち上げられた「いぶきGW」の衛星ミッションを紹介するコーナーではウェブ可視化ツールのAMSR Viewerを用いてAMSRシリーズのデータに実際に触れてもらったり、ARにより「いぶきGW」を間近で見てもらう企画のほか、「いぶきGW 謎解きゲーム」も行われました。この謎解きゲーム、JAXA職員も「あれは難しい」と言ってしまうくらい、硬派な難易度で、皆さんJAXA職員にヒントを貰いながら謎解きに挑戦していました。なかには「いぶきGW」という愛称を記者会見で発表した「いぶきGW」の小島寧 前プロジェクトマネージャに、答えを聞いてしまう挑戦者も。残念ながら、答えを直接お知らせすることはできないので、ジェスチャーなどを交えて必死にアピールしていました。

「だいち4号」のペーパークラフトとクイズ正解者へのプレゼント、「だいち4号」の観測画像の場所を当てるクイズ、
「だいち」シリーズについて語る勘角幸弘プロジェクトマネージャ

「だいち」シリーズに関する企画が集まった部屋では「だいち4号」が観測した観測データを見て、どの場所か当てるクイズが実施されていました。実はこのクイズ、時間帯によって数パターン問題が用意されていました。お気づきになられた方はいらっしゃるでしょうか?

会場には「だいち」シリーズのTシャツを作って訪れてくれた大ファンの方々もいらっしゃいました。初代「だいち」からかかわっている勘角幸弘プロジェクトマネージャも熱心に「だいち」シリーズについて語っていました。このように、JAXAの記者会見などで見るプロジェクトマネージャたちに直接質問できるのも特別公開ならではではないでしょうか。

衛星データが奏でる“地球の鼓動” Hear the Earth − 地球が聴こえる −

「Hear the Earth − 地球が聴こえる −」の美しい映像と、観て・聞いて地球の鼓動を感じている人々

「Hear the Earth 地球が聴こえる −」という企画では衛星データを使った不思議な体験ができました。薄暗い会場に映し出されるGPM主衛星や「しきさい」(GCOM-C)が宇宙から観測した地球の観測画像や気候変動データを音に変換した可聴化が行われ、会場に流されていました。変換された音は正に “地球の鼓動”のような不思議な音色で、来場者達を癒しました。

当日公開された動画はサテナビチャンネル「Hear the Earth -地球が聴こえる-」で公開しております。皆様も癒しの音楽をお楽しみください。

また、同様の試みである「はくりゅう」(EarthCARE/CPR)の初観測画像の可聴化もサテナビチャンネル「衛星データを「聴く」!?~EarthCARE/CPR初画像データを用いた可聴化の検討~」でお楽しみいただけます。

<関連サイト>
JAXA筑波宇宙センター特別公開2025
JAXA地球観測データ利用30年 特設サイト
宇宙の日(9月12日)大阪・関西万博での一日「知り、理解し、予測し、行動する-宇宙のデータでひらく未来社会-」
【イベントレポート】沖縄美ら海水族館とコラボイベント「深海と宇宙-2つのフロンティアー」
【対談&結果発表】 2024年 衛星画像を使った自由研究の募集
【衛星裏話】記者会見で登場した「アレ」…

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