お知らせ
2026.07.31(金)
「だいち2号」の観測データを活用したSAR基盤モデルを公開
– AIによる衛星データ解析の新たな基盤を提供 –
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下「JAXA」)と国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下「産総研」)は、連携協定における研究成果として、JAXAの「だいち2号」(ALOS-2)搭載の合成開口レーダ(Synthetic Aperture Radar: SAR)であるPALSAR-2が日本全土を定常的に観測している3m高解像度観測モードデータを用いて、日本全土に特化したSAR基盤モデルを構築してきました(https://www.jaxa.jp/press/2025/06/20250603-1_j.html)。
ChatGPTに代表される大規模言語モデルの登場を契機に、さまざまな分野で基盤モデルの活用が進んでいます。こうした背景のもと、JAXAと産総研は、より多くの研究機関や民間企業などが衛星データ解析にAIを活用できる環境を整備するため、本基盤モデルを公開します。
基盤モデルは、その構築に大量のデータと大規模な計算資源を必要としますが、一度構築することで、少量の衛星データと学習データを用いた追加学習により、様々なタスクに対応するAIモデルを効率的に開発できるという特長があります。本モデルは、JAXAが保有する豊富な衛星データと、産総研の大規模AIクラウド計算システム「ABCI」を活用して実現しました。
また、L-band SARに基づく本基盤モデルは、植生透過性に優れるなどの特性を有しており、森林や地表構造の解析に適しています。このため、森林資源管理や災害状況把握をはじめとする、日本の国土特性を踏まえたさまざまな応用分野において、高い有効性が期待されます。
今回は、SAR画像の特徴を学習した基盤モデル(エンコーダ)を公開します。また、基盤モデルを活用した具体的な利用事例として、土地利用・土地被覆を分類するために追加学習したモデルと関連コードもあわせて公開します。これにより、利用者は基盤モデルの活用方法を理解しながら、自らの用途に応じたモデル開発の参考とすることができます。なお、公開するモデルおよび利用条件の詳細につきましては、公開の産総研サイトをご参照ください。
産総研ウェブサイト
https://www.ipri.aist.go.jp/gsvrg/2026/07/alos2-sar-FM.html#008668
本基盤モデルの公開を通じて、衛星データ解析における基盤モデル活用のさらなる普及を図るとともに、防災、森林や農地などの国土管理、環境モニタリングなどの分野における衛星データ活用の高度化と、社会課題の解決への貢献を目指します。
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