お知らせ

2026.03.02(月)

JAXAのLバンド合成開口レーダー衛星の開発と運用について、
国土地理院から感謝状が贈呈されました

JAXA第一宇宙技術部門は、令和8年2月27日(金)、長年にわたりLバンド合成開口レーダー(SAR)※1衛星の開発と運用に取り組み、地殻変動観測の発展およびそれによる国土管理や防災・減災に貢献したことが評価され、国土交通省国土地理院(以下、国土地理院)より感謝状を受領しました。

感謝状授与式の様子 国土地理院河瀬院長(左) JAXA瀧口理事(右)

JAXAと国土地理院は、陸域観測技術衛星データの利用にかかる協定に基づき、連携して地殻変動の監視を進めています。JAXAは「だいち2号」「だいち4号」などのLバンドSAR衛星の開発・運用を行い、観測データを提供しています。国土地理院は観測データを活用し、干渉SAR解析※2による精緻な地殻・地盤変動計測を実施しており、特に地震や火山活動に伴う地殻変動の把握において、SAR衛星の役割は極めて重要となります。令和6年能登半島地震では、沿岸部における大規模な隆起や陸化をいち早く検出し、災害発生直後の迅速な状況把握に大きく貢献しました。

JAXAと国土地理院の連携(下図参照)は、1990年代にJAXAの初代LバンドSAR衛星「ふよう1号(JERS-1)」の観測データ解析から始まりました。その後、「だいち(ALOS)」「だいち2号(ALOS-2)」「だいち4号(ALOS-4)」と4世代にわたる観測データの蓄積により、国土全体の地殻・地盤変動を詳細に把握する干渉SAR時系列解析が可能となりました。このようにSAR解析技術は大きく発展し、現在では測地事業や防災対応にも広く活用されています。また、今年度本格運用が開始された「だいち4号」の活用により、観測頻度が向上し、地盤沈下調査のための公共測量などへの活用も期待されます。

 図:国土地理院提供

JAXAは今後も国土地理院との連携を強化し、衛星SARによる地殻変動監視をさらに高度化することで、地震・火山災害への備え、防災・減災への活動に一層貢献していきます。

〇第一宇宙技術部門 先進レーダ衛星プロジェクトチームからのコメント:
JAXAと国土地理院は、「だいち4号」においてもミッションパートナーとして、プロジェクトの構想段階からこれまで以上に密に連携をしており、例えば、衛星システムの機能や性能の検討、国土地理院が整備する全国の大量データを解析するシステムとの連携、最適な観測計画の検討、初期校正検証運用からの共同でのデータ検証などを行っています。今回、このような光栄な機会を頂くことができたのは、JAXAだけではなく、国土地理院の皆様や、その他にも多くの関係者の皆様による長年の努力の積み重ねによる成果であり、心より感謝申し上げます。これからもより一層連携を深めながら、将来に向けてさらにバトンを受け継いでいけるように、Lバンド合成開口レーダー衛星運用の継続と発展に引き続き尽力していきます。

※1: Lバンド合成開口レーダー(SAR:Synthetic Aperture Radar)は、人工衛星等から地表に向けて電波を照射、戻ってきた電波を受信し、受信した信号に合成開口処理というデータ解析を施すことで、高解像度の画像を得る技術。Lバンドは、マイクロ波のうち周波数1.2 GHz帯を指し、植生を一部透過して地面まで到達する能力を持つため、地殻変動の観測に有利な特徴を持つ。

※2:干渉SAR解析とは、2回のSAR観測における電波の往復時間を比べることで、地表の変位(どれだけ動いたか)を面的に調べるデータ解析手法。(参考:干渉SAR画像の見かたについて

【関連リンク】
国土地理院様のプレスリリース
ALOS-2プロジェクトページ
ALOS-4プロジェクトページ

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