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2025.11.11(火)

JAXAと国土地理院が運営する国際GNSS事業の解析センター(JGXチーム)が日本測地学会坪井賞(団体賞)を受賞しました

JAXAと国土地理院が運営する国際GNSS事業(IGS: International GNSS Service)の解析センターであるJGXチームが、日本測地学会坪井賞(団体賞)を受賞しました。

図1 JAXAの受賞者代表として衛星測位技術統括の小暮 聡(写真右)が受け取りました

今回の受賞は、日本からグローバルな測地学への継続的な貢献を開始できたこと、そして将来の宇宙測地研究の礎を築いたことが評価されたものです。表彰式は、2025年10月29日から31日にかけて開催された日本測地学会第144回講演会にて執り行われ、JAXAは国土地理院との連名で受賞しました。また、講演会では「IGS解析センターへの参画による測地学への貢献」と題して、衛星測位システム技術ユニットの秋山主任研究開発員と国土地理院の宮原様による記念講演が行われました。

日本測地学会坪井賞(団体賞)は、測地学の発展に大きな寄与をされた故坪井忠二先生の業績を記念し、組織的研究が要求されるという測地学の特性から、団体研究が重要な意義を有することに鑑み、顕著な業績をあげた団体を顕彰するものです(日本測地学会ホームページより一部抜粋して引用)。

図2 日本測地学会坪井賞(団体賞)の賞状

米国のGPSに代表されるGNSS(Global Navigation Satellite System)を用いた衛星測位は、地球上で自分がいる位置を知るために欠かせない技術です。この衛星測位による位置決定の精度を高めるためには、GNSS衛星の正確な位置と時計の情報である精密暦(せいみつれき)が必要になります。JGXチームは、世界最高精度のGNSS衛星の精密暦を安定して生成、公開することを目的としたJAXAと国土地理院の協力体制であり、2023年に国際GNSS事業(※1)の解析センターに参画しました。

JAXAでは、国産のGNSS軌道解析ソフトウェアであるMADOCA(※2)を開発し、精密暦の精度改善に関する技術開発を行ってきました。また、国土地理院では、これまで25年以上にわたり、全国約1,300か所の電子基準点のGNSSデータ解析を実施してきました。このような実績と経験のもと、国土地理院がMADOCAを用いて定常的に精密暦を算出し、JAXAがその運用結果に基づきMADOCAを改良する協力体制を組んでいます。この度の受賞をスタートラインとして、この協力体制に基づく国内外の測位、測地分野への貢献をさらに進めていきます。

また、JGXチームが取り組む測位衛星の軌道時刻推定技術は、日本の測位衛星システムである準天頂衛星を支えるコア技術の一つであり、準天頂衛星の精密暦の改善等、継続的な技術開発が期待されています。そのため、JGXチームでは、衛星測位分野における横断的な研究や人材育成の国内拠点となるべく、学生インターンの受け入れや大学等との共同研究を積極的に進めていくことを計画しています。

※1: 国際GNSS事業(IGS: International GNSS Service) 測地学・地球物理学等の研究活動の支援及び社会一般でのGNSSの利用促進を目的として、国際測地学協会(IAG)の下で参加機関の国際協力により運営されている国際組織です。
https://igs.org/

※2: MADOCA(複数GNSS対応高精度軌道時刻推定ツール) 国土地理院の運用する電子基準点やIGSの観測点等のGNSS観測点で取得した情報をもとに、GNSS衛星の精密暦やGNSS観測点の座標値等を計算するためのソフトウェアです。
https://doi.org/10.1016/j.asr.2023.01.060

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