お知らせ

2025.09.25(木)

TICAD 9テーマ別イベント「アフリカにおける気候・水関連レジリエンス ― 水関連リスクの軽減に向けて」にて山川理事長が登壇しました!

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2025年8月21日(木)に横浜市 パシフィコ横浜アネックスホールにて開催された第9回アフリカ開発会議(TICAD 9)公式テーマ別イベント「アフリカにおける気候・水関連レジリエンス ― 水関連リスクの軽減に向けて」を国土交通省等の関係機関とともに共催しました。イベントでは、山川宏理事長が基調講演を行い、JAXAが関係機関と連携して開発している衛星全球降水マップ「GSMaP」や陸域水循環シミュレーションシステム「Today’s Earth」などの、水関連リスクの軽減に資する先端的な宇宙技術を紹介しました。
第9回アフリカ開発会議(TICAD 9)公式サイドイベントのガイドブックは以下からご覧ください。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100883685.pdf

■TICAD 9テーマ別イベント「アフリカにおける気候・水関連レジリエンス ― 水関連リスクの軽減に向けて」(2025年8月21日14:00~15:30)

国土交通省廣瀬技監より開会のご挨拶があった後、アフリカ各国や国際機関からのご挨拶がありました。続いて、ICHARM、JAXA、JICAから基調講演を行い、最後に日本政府・企業・自治体・関係機関等の取組や活動についても紹介がありました。詳細は以下をご覧ください。

国土交通省廣瀬技監による開会のご挨拶(写真提供:国土交通省)

開会の挨拶

はじめに、開会の挨拶として、国土交通省の廣瀬昌由技監から、水は社会生活と深くかかわり、社会に恵みをもたらす資源の一方で、生活を脅かすものにもなりうること、そして日本の水災害リスク管理や水資源管理の知見、衛星を活用した観測技術や上下水道等の技術を持つ日本がアフリカの水関連課題の解決に貢献することへの期待が述べられました。

アフリカ関係各国からの挨拶

アフリカからは、マンデー・セマヤ・クンバ 南スーダン共和国外務・国際協力大臣、イブラヒム・ハッサン・ハデジア ナイジェリア連邦共和国上院議員兼大統領次席補佐官が登壇されました。また、ハニー・スウェイラム エジプト・アラブ共和国水資源・灌漑大臣からはビデオメッセージが寄せられました。この中では、これまでの日本のアフリカにおける水資源管理や水衛生の改善も含めた水レジリエンスへの貢献への感謝とともに、現在でもアフリカでは水衛生、水災害リスクの課題があること、そして今後の日本のアフリカ諸国に対する技術的な協力に対する期待について述べられました。

ハニー・スウェイラム エジプト・アラブ共和国水資源・灌漑大臣からのビデオメッセージ(写真提供:国土交通省)

国際共催機関からの挨拶

本イベントを共催する国際機関からは、カマル・キショー 国連事務総長特別代表(防災担当)兼国連防災機関長、村田 重雄 国連地域開発センター所長、ラグハイズル・エリン・アルナドッティル OECD開発センター局長が登壇された他、世界銀行のニールス・ホルム=ニールセン防災グローバル・ファシリティ代表がビデオメッセージを寄せられました。この中で、アフリカでは水関連災害による大きな経済的損失が発生していること、そして水関連災害の早期警戒が重要であり、日本との技術的なパートナーシップの拡大が期待されることが述べられました。アフリカ開発銀行のムチェラ・チルワ 水・衛生部門ディレクター/アフリカ水基金調整官からは、JAXAがこれまで行ってきたアフリカからの訪問団の受け入れといった貢献について言及がありました。

基調講演

基調講演では、山川理事長のほか、小池俊雄 水災害・リスクマネジメント国際センター(ICHARM)センター長、川村謙一 国際協力機構(JICA)理事が登壇されました。
小池センター長は、講演の中でアフリカにおける灌漑や洪水リスクについて、そのメカニズムとともに、アフリカにおけるICHARMの取組等について説明されました。
山川理事長は、基調講演の中で、JAXAが現在運用中の人工衛星を紹介するとともに、これまで30年以上にわたって地球観測を行い、データを蓄積し、これが災害モニタリングにおいて重要であることを述べました。また、世界の雨分布を示すGSMaP、東京大学と共同開発を進めている河川などの水に関するデータを提供するToday’s Earthの2つのJAXAのプロダクトを紹介し、これらがアフリカの水に関連する課題に対するソリューションになりうると述べられました。さらに、今後とも衛星観測ネットワークを強化しつつ、引き続きアフリカの国々でも得られた情報などが役立てられるよう取り組んでいくことを強調しました。
川村謙一理事は、JICAがこれまでアフリカで行ってきた水衛生や水災害に関するリスクを低減する取組について紹介されました。また、河川などの水インフラの管理に関する知識の共有を今後も行っていくことがアフリカの経済成長には欠かせないこと、そして今後は極端な気象現象による干ばつや洪水にも対応していく必要があることを述べられました。

小池 ICHARMセンター長による基調講演(写真提供:国土交通省)

日本政府や企業、自治体などの取組の紹介

最後に、国土交通省や横浜市水道局、民間企業などから、これまで行ってきた水インフラの整備への貢献や水関連災害における減災・復興への取組や活動についてご紹介がありました。

第9回アフリカ開発会議(TICAD9) アフリカにおける気候・水関連レジリエンス ― 水関連リスクの軽減に向けて(開催概要)(国土交通省)

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