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2025.12.05(金)

沖 理子博士(宇宙航空研究開発機構 第一宇宙技術部門・地球観測プログラム戦略室 シニアアドバイザー・前 地球観測研究センター長)がIPCCタスクグループ「TG-Data」メンバーに選出

「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は、IPCC第69回ビューロー会合(スイス、ジュネーブ、2025年7月2日)において、第7次評価報告書(AR7)に向けて、データ支援に関する専門家グループである「気候変動評価のためのデータ支援に関するタスクグループ(TG-Data)」の新メンバーを選出し、当機構の沖 理子博士(第一宇宙技術部門・地球観測プログラム戦略室 シニアアドバイザー・前 地球観測研究センター長)が、日本政府からの推薦によりメンバーに選ばれました。

今回選出されたTG-Dataメンバーは21名で、以下で構成されています(2025年9月発表):

  • Aidin NIAMIR(共同議長; ドイツ)
  • Silvina Alicia SOLMAN(共同議長; アルゼンチン)
  • AL KHOURDAJIE Alaa(英国/シリア)
  • ARTAN Guleid(ソマリア)
  • BOWSER Gillian(米国)
  • CAO Lijuan(中国)
  • CARRERA HERNÁNDEZ Jaime Jesús(メキシコ)
  • CHOI Young-Don(韓国)
  • COWLEY Rebecca(オーストラリア)
  • HASSIM Muhammad Eeqmal Eesfansyah(オーストラリア/シンガポール)
  • HIENOLA Anca(フィンランド)
  • ITURBIDE MARTÍNEZ DE ALBÉNIZ Maialen(スペイン)
  • KOUTIKA Lydie Stella(コンゴ共和国)
  • LEVAVASSEUR Guillaume(フランス)
  • MECHHOUD Malik(アルジェリア)
  • NOBREGA DE MENEZES COSTA Milla(米国)
  • OKI Riko(日本)
  • SCHMIDT RIVERA Ximena(チリ)
  • VERMA Ram Lal(インド)
  • ZHANG Lili(中国)

タスクグループ共同議長には、Aidin NIAMIR(ドイツ)及びSilvina Alicia SOLMAN(アルゼンチン)の両氏が選ばれており、地理的・専門的・ジェンター的なバランスを重視した構成となっています。

TG-Dataについて
TG-Dataは、IPCCが設置したタスクグループであり、IPCC報告書に関連するデータおよびシナリオのキュレーション、トレーサビリティ、安定性、可用性、透明性について、IPCCのデータ配布センター(DDC)(※1)にガイダンスを提供することを目的としています。メンバーは、IPCC事務局が政府やオブザーバー組織から募集した専門家の推薦の中からIPCC事務局によって選出されます。

(※1)DDC(Data Distribution Centre)は1997年にIPCCによって設立されたデータ配布センター。IPCCの評価報告書作成に用いる気候変動および関連する環境・社会経済要因の変動に関する最新のシナリオを、気候影響評価に活用するため、一貫した形でタイムリーに提供することを目的としています。DDCはTG-Dataの監督下で運営されています。

IPCCについて
「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は、1988年に国連環境計画(UNEP)と世界気象機関(WMO)によって設立された政府間組織であり、気候変動、その影響、そして将来の潜在的なリスク等に関する定期的な科学的評価を行い、気候政策の策定に活用できる科学的情報を政策立案者に提供するために設立されました。IPCC報告書は、国際的な気候変動交渉においても重要な情報源となっており、気候変動の要因、適応と緩和の選択肢等について包括的にまとめています。IPCCは国連またはWMOに加盟する政府で構成されており、現在は195の国と地域が加盟しています。詳しくはwww.ipcc.chをご覧ください。

プロフィール

沖 理子博士の履歴:
1995年学位取得。博士(理学、東京大学)。
1996年から1997年までNASAゴダード宇宙飛行センター研究員として熱帯降雨観測衛星の打ち上げ前観測シミュレーションを行う。
1998年3月宇宙開発事業団(NASDA)(現:JAXA)入社。衛星地球観測分野で雲降水観測の衛星計画、GPM(全球降水観測計画)、EarthCARE(雲エアロゾル放射ミッション)プロジェクト立ち上げを担当。全球降水マップ(GSMaP)構築などデータ利用研究に従事。観測データの横断的、複合的な利用や、観測に加えて数値モデルシミュレーション関係者との協力などに取り組み、2022年より地球観測研究センター・センター長、現在に至る。

主な受賞歴:
文部科学大臣表彰 科学技術賞(科学技術振興部門)(2016年度)
「準リアルタイム衛星全球降水マップ技術の振興」に関する功績で受賞。

NASA Exceptional Public Service Medal(2022年)

NASA Administrators Agency Honor Awardsの一環として授与され、日本人として初めて受賞。TRMM(熱帯降雨観測衛星)やGPMなど、日米共同ミッションにおける長年の貢献。特に降水レーダを用いたGSMaPの実現に寄与し、世界的な防災・気候研究に貢献したことが理由。

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