お知らせ

2022.04.20(水)

令和4年度科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞者等の決定について

第一部門職員が、令和4年度科学技術分野の文部科学大臣表彰を受賞しました。
詳細は文部科学省のホームページをご参照ください。

※文部科学大臣は、科学技術に携わる者の意欲の向上を図り、我が国の科学技術の水準の向上に寄与することを目的として、次のとおり各賞を授賞しています。
・科学技術賞(開発部門、研究部門、科学技術振興部門、技術部門、理解増進部門)
・若手科学者賞
・創意工夫功労者賞
・研究支援賞

科学技術賞 科学技術振興部門

陸域観測技術衛星2号の精密観測による 国土強靭化への貢献

JAXA第一宇宙技術部門 地球観測統括付技術領域上席 祖父江 真一
JAXA第一宇宙技術部門 地球観測研究センター 研究領域主幹 田殿 武雄
JAXA第一宇宙技術部門 衛星利用運用センター 主任 野田 明子
JAXA第一宇宙技術部門 衛星利用運用センター 主幹研究開発員 川北 史朗
JAXA第一宇宙技術部門 地球観測研究センター 主任研究開発員 大木 真人

代表者コメント:祖父江 真一

このたびは、陸域観測技術衛星2号(ALOS-2)に携わる人間を代表として、栄誉ある賞を賜り大変光栄に存じます。「陸域観測技術衛星2号の精密観測による国土強靭化への貢献」において今回受賞させていただけたのは、2016年に「陸域観測技術衛星2号による高精度地殻変動観測技術の開発」でお認めいただいた成果を活かし、ALOS-2の目標寿命である7年間にわたり、確実かつタイムリーな観測運用を続けてこられた結果と考えております。この間、ALOS-2のデータは、国内外において災害状況把握、国土保全、地球規模課題への対応などに着実かつより高頻度に活用されてきました。当然、観測運用は、少数の人間で実現できるものではありません。ALOS-2という巨大かつ複雑な観測システムをユーザに必要かつ信頼されるように、タイムリー、確実かつ高精度な観測を実現できるように運用するため、一緒に受賞させていただいたメンバーやALOS-2プロジェクトメンバーのみならず、ALOS-2の開発そして運用に携わってくださっている多くの産官学のみなさまのご協力・ご支援・ご尽力のたまものと理解しております。特にミッションパートナーである国土地理院の飛田院長やJJ-FASTプロジェクトの生みの親であるJICAの宍戸上級審議役のご指導に、心より感謝申し上げます。今回の栄誉を励みに、さらにALOS-2の確実かつ高品質な観測運用を継続し、災害、地球規模課題、国土保全などでの利用を推進するとともに、先進レーダ衛星への橋渡しにつとめてまいりたいと考えています。

科学技術賞 科学技術振興部門

衛星によるグローバルな農業気象監視と食料安全保障への貢献

JAXA第一宇宙技術部門 地球観測研究センター 主任研究開発員 大吉 慶
JAXA第一宇宙技術部門 地球観測研究センター 主任研究開発員 藤井 秀幸

代表者コメント:大吉 慶

この度、栄誉ある賞を賜り大変光栄に存じます。受賞対象となった「衛星によるグローバルな農業気象監視と食料安全保障への貢献」では、食料安全保障リスク分析に関わる情報収集において、日本やASEAN各国の行政官が、地球観測衛星データに関する専門的な知識がなくとも、作物の生育判断に不可欠な土壌水分や温度、降水量などの農業気象情報を、衛星データを活用して容易に把握できるシステムを開発しました。本システムでは、JAXAの様々な地球観測衛星の観測データを活用していますが、これらのデータはJAXAの衛星開発や運用、データ品質管理など多くの研究開発活動の成果であり、JAXAの地球観測技術の総合力による受賞と考えております。また、システムの利用実証では、農林水産省や東南アジア各国の農業関連機関などの多くの方から、システムへのフィードバックを頂いて、継続的にシステムを改良してきました。本件にご協力頂いた皆様に改めて御礼申し上げます。現在も農業分野でのさらなる衛星データ利用について、様々な方々と実証活動を進めさせて頂いているところであり、SDGsをはじめとした地球規模の課題や地域社会の課題解決に貢献できるよう、今後も研究開発に励んで参ります。

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