お知らせ

2017.09.12(火)

海上保安庁長官表彰について

9月8日に開催された海上保安庁の第146回水路記念日関連式典において、JAXAは海上保安庁に対して、長年にわたり北海道周辺海域の海氷観測データの提供を行い、海氷による海難の防止に貢献しているとされ、海上保安庁長官より感謝状が贈られました。

海氷は冬の風物詩として多くの観光客を呼び寄せる重要な観光資源である一方で、船舶航行の障害となり航行不能や船体損傷の事故をもたらします。海難防止を図るためには、海氷の分布状況やその密接度(氷の密集度合い)を迅速・正確に把握して、これらの情報を速やかに、船舶や関係者に周知することが欠かせません。海上保安庁の第一管区海上保安本部が冬季に開設する海氷情報センターは、毎年冬になると、巡視船艇や航空機などによる観測情報のほか、人工衛星の観測データを収集して、「海氷速報(マップ)」を毎日公開するとともに、「航行警報」などでも海氷情報の提供を行っています。

平成15年以降、JAXAは海上保安庁とともに、人工衛星の観測データを用いた「海氷速報(マップ)」作成の利用実証に取り組んでおり、これまでに、陸域観測技術衛星「だいち」及び同2号「だいち2号」、水循環変動観測衛星「しずく」などの観測データを提供しています。なかでも、レーダ衛星の「だいち2号」は、天候に左右されず雲を通過して広範囲かつ詳細に海氷の分布状況を把握することができるため、海氷情報収集のための重要なツールの一つとして、定着しています。

陸域観測技術衛星2号「だいち2号」が観測した、オホーツク海氷の様子。

陸域観測技術衛星2号「だいち2号」が観測した、オホーツク海氷の様子。(本画像は、観測から得られた偏波のデータを用いて擬似的にカラー化したもの)

表彰式の様子。

表彰式の様子

【関連リンク】

海氷情報サービスセンター(外部サイト)
http://www1.kaiho.mlit.go.jp/KAN1/1center.html

衛星利用推進サイト 海氷マップの作成(海上保安庁)
http://www.sapc.jaxa.jp/case/domestic/drift-ice/

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