お知らせ
2026.03.18(水)
人工衛星で見る、太陽光パネル(ソーラーパネル)の広がり
JAXA高解像度土地利用土地被覆図
太陽の光を受けて発電する太陽光パネル(ソーラーパネル)。宇宙の人工衛星からはどのように見えているか考えてみたことはありますか?「JAXA高解像度土地利用土地被覆図」なら分かります。

「JAXA高解像度土地利用土地被覆図」は陸域観測技術衛星2号「だいち2号」(ALOS-2)等の人工衛星が観測したデータを活用して、どのように土地が利用されているか、その場所が何で覆われているかを分類したデータです。土地被覆図はJAXA以外でも作られているデータですが、JAXAの土地被覆図は日々開発が進められており、2025年にリリースされたv25.04というバージョンでは、土地の状態や利用状況を15種類ものカテゴリに分類しています。
表:JAXA高解像度土地利用土地被覆図 15のカテゴリ(左側は表示時の色)

図1の大阪府周辺の画像は一見、大阪府の多くの土地が人工構造物(赤)で表示されており、あまり水田などが無いように見えますが、拡大して見てみると、ため池などの水域(紺)、水田(水色)、畑(ピンク)やソーラーパネル(紫)=太陽光パネル、と塗分けられていることが分かります。

(左)2020年 (右)2024年
例えば、図2に示すとおり、2020年(左)では水域(紺)と判定されていたものが、2024年(右)ではソーラーパネル(紫)と判定されています。これは、大阪府泉佐野市の日根野駅近くの「ため池」の中にソーラーパネルが浮いている長滝第1・第2水上太陽光発電所です。関西国際空港に向かう関西空港線の線路脇にあるので、電車の中から見たことがある方も多いのではないでしょうか。
ため池の中のソーラーパネルは、草原や森林を切り開いて設置されているソーラーパネルと比較すると判別しづらいのではないかと思われますが、「JAXA高解像度土地利用土地被覆図」は「だいち2号」や欧州の光学衛星「センチネル2」が観測したデータを複合的に使用し、水面なのか、人工物なのかなどを判定しています。
また、どれくらいの大きさのソーラーパネルなら宇宙から見えているのでしょうか?最新の2020年、2022年、2024年のデータについて分析されたv25.04は10m解像度なので、出来上がった画像の1ピクセルが地上の10m×10mの大きさとなり、おおよそそれくらいの大きさの物を判別しています。 そのため、空地・草原など平地に置かれたソーラーパネルや森林を切り開いて作られたソーラーパネルはもちろん、工場や商業施設などの建物の屋上に設置されているような大きなソーラーパネルを判別している場合もあります。
「JAXA高解像度土地利用土地被覆図」を使ったデータを見る

帝国書院と都市構造可視化推進機構によるGIS教材『地域見える化GIS ジオグラフ』は「JAXA高解像度土地利用土地被覆図」のデータが使用されています。2026年春に公開された新しいバージョンでは最新のv25.04のバージョンのデータが反映され、「07-02 ソーラーパネル」では2020年と2024年のデータで比較できるようになりました。同じ場所で異なる年代や、別の地域の比較など「JAXA高解像度土地利用土地被覆図」とはまた違った見方をすることができます。
ジオグラフは日本の「どの地域でソーラーパネルの使用が多いか」など分布状況を見るのに優れています。分布を確認し、具体的にどの場所で使われているかを確認するには「JAXA高解像度土地利用土地被覆図」を見るのが適しています。また、より詳細な分析を行う場合には「JAXA高解像度土地利用土地被覆図」のサイトで、ユーザ登録を行うことで、無償でデータダウンロードして使用することができます。是非、ご活用ください。
(利用規約等は「JAXA高解像度土地利用土地被覆図」のサイトでご確認ください。)
宇宙からソーラーパネルを見る意義
ソーラーパネルは二酸化炭素を排出しない再生可能エネルギーとして、脱炭素・SDGsに貢献できる一方で、山林を切り開いて設置されるケースも多く、環境等への影響なども懸念されます。
人工衛星が取得したデータを解析することで、ソーラーパネルがどこにどの程度導入されているのかを広域かつ客観的に把握することが可能となります。この「見える化」は環境影響の評価、持続可能な社会づくりを支える重要な手がかりとなります。宇宙からの視点は、地上では気づきにくい変化を、確かな情報として私たちに届けてくれるのではないでしょうか。
<関連サイト>
・JAXA高解像度土地利用土地被覆図
衛星が観測したデータを基に、どのように土地が利用されているかを分類したデータです。日本やベトナム等のデータを公開中です。
操作方法はこちら
・帝国書院&都市構造可視化推進機構 ジオグラフ
・帝国書院 “旅に出たくなる地図シリーズ”
「JAXA高解像度土地利用土地被覆図」を使用して作成された地図が掲載されています。
・土地被覆図の新たな分類の提案
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