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2021.09.09(木)

【課題の翻訳掲載】NASAとの協力によるハッカソン『Space Apps Challenge 2021』の開催について

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、米国航空宇宙局(NASA)が主催するバーチャルハッカソン「Space Apps Challenge 2021」に協力します。ハッカソンとはエンジニアなどがチームを作り、共通の課題に対してアプリケーションやサービスを開発し、成果を競う開発イベントで、今回はオンライン上でバーチャルハッカソンとして開催するものです。エンジニア、科学者、デザイナー、芸術家、大学生など幅広い分野からの参加を期待しています。

主催:
NASA、JAXA、 ESA(欧州宇宙機関)、 ASA(オーストラリア宇宙局)、AEB(ブラジル宇宙機関)、 CSA(カナダ宇宙庁)、 CONAE(アルゼンチン宇宙活動委員会)、NSSA(バーレーン国家宇宙科学機関)、AEP(パラグアイ宇宙機構)、SANSA(南アフリカ国立宇宙機関)

開催日:2021年10月2日(土)~3日(日) 

参加登録方法:NASAのWEBサイトより登録 https://2021.spaceappschallenge.org/auth/signup/

参加方法:オンライン

課題

No 課題名 内容
1 Artfully Illuminated Asteroids NASAルーシーミッションが探査する多様性のあるユニークな天体を芸術作品を通して表現する。
2 COVID-19 Calculate The Risk 環境データや伝播率、社会、政策、経済などのデータを用いて、個人用の地理位置情報を基にしたCOVID-19のリスク警告アプリを制作する。
3 Discovering Science Connections 既存または新規のSMD(NASAの科学ミッション局)の5科学部門間の関係性を見つけ革新的な手法を使用し、様々な対象者に伝える革新的な方法を開発する。
4 Drones and Satellites for Urban Development 人工衛星を利用したリモートセンシングデータとUAV(無人航空機)データを組み合わせた都市開発を行う。
5 GUI for Materials Science 材料科学モデリングのためのGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)を開発する
6 Have seeds will travel! 長期の有人探査ミッションでの月や火星の初期の居住地で乗組員が展開可能な農作物生産システムの設計開発を行う。
7 Identifying risk with science + communities クラウドコンピューティングによる機械学習を基に、地滑りの危険性をより高精度に図示したものを地方政府と自治体へ提供する。
8 Invent Your Own Challenge 参加者が独自に課題を設定し、取り組む。(審査対象外)
9 Let it go (without a bang) ロケットとパラシュートを繋ぐ線やアダプターを固定しているボルトを火薬を使用せず、かつ衝撃を伴わない方法で破壊する装置を設計する。
10 Leveraging AI/ML for plastic marine debris 海洋上のプラスチックゴミの監視、検出、定量化するための地理空間技術の活用し、プラスチックに関する既存データを用いて汚染分類のためのアルゴリズム理解と、アルゴリズムにもとづいた、リモートセンシングの分類と検出に役立つデータベースを作成する。
11 Lunar Surface Operations: Real-Time Collaboration NASAの運用管制官と、広範な科学コミュニティが月面ミッションデータをリアルタイムで共同作業できるようにするアプリケーションを作成する。
12 Mapping Space Trash In Real Time 地球軌道上に存在するスペースデブリを地理空間上にリアルタイムで可視化するアプリケーションを制作する。
13 Measuring the Value of Earth Observations 世界中の人が地球観測データを利用した重要な決定を下している中で、それらのデータがどのように社会に具体的利益をもたらしたのかについて説明し、その利益を計測する方法を提案する
14 Near-Space Near You! 地球の大気圏に到達できる高高度気球(HAB)を学生が低価格で作れるよう、授業プランと部品表(BOM)を制作する。
15 Ontologies and Interactive Network Visualizations 異なるデータセットの要素を融合させるオントロジーと、それらデータセットの関連性を可視化する相互ネットワークを構築する。
16 Planetary Lander Video Game NASAのアルテミス計画とアポロ月着陸船モジュールを調査し、月面着陸・火星着陸をシミュレーションするビデオゲームアプリの作成し、NASAのアルテミス計画とNASAの歴史について一般の人々に学んでもらう。
17 Seeing the unseeable – Viewing Bugs from Space 昆虫の多様性の損失に対抗するために宇宙空間から昆虫の生態を観察したり、時間を追うごとの変化を記録・予測したり、その情報を研究者や社会に還元する革新的な手法を開発する。
18 Space For Change 地球観測を用いて、環境変動によって不均衡に困難を強いられているマイノリティ、低所得者、先住民集団がある地域を発見し、それに対する解決策を提案する。
19 Space Quest: The Game 宇宙探査の冒険や課題、危機や歴史、また、ゴールをハイライトしたゲームを作成する。
20 Superpowerarth 地球の存続を脅かすものを取り除く「スーパーパワー」を地球自身が持っているとしたら、それは何であるか、またそれによって地球は何ができるのかを考える。
21 The Trail to Mars: Can You Keep Your Crew Alive 中学生までを対象とする教育ゲームを制作する。NASA GeneLabなどにある生物学の研究論文を基に、長期間の宇宙航行を健康的に達成することを目的とする。
22 Unlocking the Secrets of the Sun 衛星とそれが提供するデータが日々の生活にどのような影響を与えているのかを広報するやり方あるいは目に見えるツールを開発する。
23 Virtual Planetary Exploration V2.0 将来の宇宙探検家が惑星表面の探索活動などに使用できるインタラクティブな3Dモデルを作成する。
24 Warning : Things Are Hearting Up! 地球観測のモデルを用いて、人間の健康・環境・生態系に影響を及ぼす熱のリスクを警告するシステムツールを開発する。
25 Webb Origami Design Challenge ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を模した作品を折り紙で作成し、その手順を録画する。
26 What on earth is Synthetic Aperture Radar? – A video challenge 一般向けにNISARの合成開口レーダについて説明する1-2分程度の動画(英語でない場合は英語字幕付き)を制作する。
27 When Light Curves Throw Us Curve Balls 小惑星の形状が光度曲線にどう影響するかを調べ既存の小惑星データと比較するためのツールを作成する。
28 You Are My Sunshine POWER Webにてポータルにアクセスし、太陽放射照度データに関連したパラメーターを表示するアプリを開発しユーザー(太陽光発電業界等)のサポートを行う。

課題:地球観測衛星にかかる課題の日本語訳は、こちら

※Space Apps Challengeについて

Space Apps Challengeは、NASAが主催し、世界中の都市で行われる国際的なハッカソンです。 2012年以降、NASAのデータを利用した地球規模の課題解決方法について議論が行われてきました。昨年のSpace Apps 2020では、148か国で251のイベントが開催され、26,000人以上が参加、3日間で2,300以上のソリューションが開発されました。

※日本におけるSpace Apps Challengeの運営について

日本においても2012年より毎年、有志であるSpaceApps Japan運営グループにより各地で開催されてきました。

【SpaceApps Japan Facebookグループ】:https://www.facebook.com/groups/spaceappsjapan

【SpaceApps Japanブログ】:https://spaceappsjapan.hatenablog.com/

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