人工衛星の開発

 

どんな人工衛星をつくるかの検討作業が終わり、
いよいよ実際に作り始めるよ!

人工衛星の開発は“積み重ね”です。人工衛星の開発はいくつかのフェーズに分かれており、各フェーズの終了時に審査会での検査を経て次のフェーズへと段階的に進んでいきます。人工衛星と地球を通信で結ぶ地上設備の開発も平行して進められます。

人工衛星の開発

 人工衛星の開発はいくつものフェーズに分かれています。概念設計フェーズ(プロジェクト発足時には終了)、予備設計フェーズ、基本設計フェーズ、詳細設計フェーズ、維持設計フェーズ等があります。各フェーズの終了時には「審査会」と呼ばれる検査があり、設計におかしなところはないか、試験データに異常はないか、次のフェーズに進んでも問題はないかを厳しく審査します。

13mφスペースチャンバ
13mφスペースチャンバ
衛星製造メーカーの工場でつくられた人工衛星は、筑波宇宙センターで一番大きな総合環境試験棟で試験します。
環境試験設備 紹介PV(MP4)

地上設備「追跡管制システム(地上システム)」の開発

 また、人工衛星が宇宙へ打ちあがった後、人工衛星とのデータの送受信や人工衛星の機能の監視制御をおこなうことを「追跡管制」と呼びます。この追跡管制の運用を行うための追跡管制システムの開発も、人工衛星の開発と平行して行われます。地球観測衛星については観測データを処理する「ミッションデータ処理システム」、通信衛星については通信ミッションの評価をするための「地上局」、測位衛星については測位に使用する「基準局」などのさまざまな地上設備も開発されます。

 

宇宙にいる僕たち人工衛星は、「追跡管制システム」を通じて、地球のみんなとつながっているんだ。

 追跡管制システムの開発は、人工衛星の地上との通信機能の設計が決まらないと細かい設計ができないので、人工衛星の開発フェーズを後追いするような形で進めていきます。追跡管制システムも人工衛星の開発と同様に、複数のフェーズに分かれ、段階的に進められていきます。
 宇宙に打ち上げられた人工衛星の本体と、人工衛星の運用のため地上で使われる追跡管制システムの両方の開発が進み、最終フェーズになると、両方を連動させながらの試験を行い、全体の動作確認を行います。

“人工衛星の開発”に関わる人々

 プロジェクトチームの構成員数は、7名から15名程度と紹介しましたが、多いと感じましたか? それとも、意外と少ないなと感じましたか? JAXAの役割は、プロジェクトのマネジメント(技術含めた全体管理)部分であり、実際の人工衛星の製作や試験などの作業を行うのは企業の方々の担当になります。こうした企業との役割分担により、JAXAでは少ない人数で、人工衛星のプロジェクトを推進することが可能となっています。

 

さぁ、いよいよ宇宙へ出発~!・・・と、その前に。
僕が宇宙でお仕事するための準備も入念にしないといけないよ

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