メーカー愛に溢れる運用室の住人

荒井　貴久

• 高精度測位システムの地上系担当、総合システムの試験担当

ASNAVで最も面白いと思うところ

衛星測位システムは電気や水道、ガスと同様に社会に欠かせないインフラです。一見完成されているように見えますが、測位精度や信頼性の向上は終わりなき挑戦です。その一例が高精度測位システム「ASNAV」です。専用ペイロードを搭載した衛星と地上系を組み合わせ、衛星間測距や衛星／地上間測距による精度向上、衛星間測距信号を活用したデータ転送による信頼性向上など、最先端の実証を行います。こうした技術革新の現場に携われることが、何より面白いと感じています。

プロジェクト中、一番苦労したこと

衛星は宇宙に打ち上げられると修理や改修ができないため、地上にあるうちに試験をしっかり行い、不具合を洗い出すことが重要です。しかし、試験を計画通りに実施して完了しても、その後に新たな不具合が見つかることがあり、検証計画は妥当だったのかと悩む場面もありました。それでも、打ち上げ前に発見できたことを前向きに捉えられるのが、このチームの良いところです。改善を重ね、より確かなシステムを作り上げる過程は、大きなやりがいにつながっています。